• Sakurako Tanaka BCBA-D

ABAで良い関係を築く コンプライアンス

最終更新: 2019年8月9日



幼稚園や保育園で先生が「みんなおいでー!」と言っているのに一人だけおもちゃで遊んでいたり、お集まりの時間にみんな椅子に座ろうと移動しているのに、一人だけぼーっと立っていたり。


発達にでこぼこのあるお子さんは、自分の世界に没頭する傾向にあり、人に注目することが難しいため、「大人に指示されたことを実行する」ということが苦手です。


もちろん自分の意に沿わないことに常に従う必要はありませんが、集団生活においては聞くべき時には聞く、ということが求められます。また指示されたことをやらないということは学ぶチャンスを失ってしまうということでもあります。



家庭においても、スーパーの中では走ってはダメだよ、食べ終わったらお皿をキッチンに運ぼうね、おやつを食べる前におもちゃを片付けようね、など守るべきルールがあります。


また道は手を繋いで歩こうね、という指示に従えない場合、お子さんに危険な目にあってしまうこともあります。




これらの大人の指示に従うということをコンプライアンスを築くと言います。


このコンプライアンスを築くというのは、「この人のいうことを聞いたらいいことがある、この人のいうことを聞きたい」と思ってもらえる関係を作るということです。どうやったらお子さんと良い関係を築けるのでしょうか。



大人の言うことを聞いたらいいことがある! 座って、と言われた時に椅子に座る練習をしよう



幼稚園で先生から「今からお集まりをするよ、座ろうね」と言われたり、家庭で「おやつを食べるときは机で食べようね」と言われたり。


様々な状況下で「座って」の指示に従えることは社会で生きる私たちに取って基本的なスキルです。


このスキルを学ぶ課題を通してコンプライアンスの築き方を見ていきましょう。




おもちゃで楽しく遊んでいたり、食べたくない野菜を食べろを言われそうだったり、やりたくないお勉強をさせられるそうだったら、座ろうと思うモチベーションは誰だって湧いてきません。


お子さんに「座ったらいいことがありそう!」と思ってもらうことが第一歩です。








まずは、子供の好きそうなおもちゃを見せ、お子さんの興味を引き出しましょう。


お子さんがそのおもちゃを欲しいがってもすぐにおもちゃを渡さず、「座って」と言いましょう。


「座って」というと同時にお子さんの体を触れて椅子に誘導しましょう。


椅子に座ったら、「上手に椅子に座れたね!」と褒めながらそのおもちゃを渡しましょう





「座って」と言われた、という行動の前の出来事があり、椅子に座るというが行動をした結果、行動の後の出来事としておもちゃをもらえるという良いことがあったということです。


この手順を踏むことにより、お子さんがまた次も「座って」と言われた時に椅子に座るという行動をする可能性が高まります。


何度も練習し徐々にお子さんの体を触れて椅子に誘導する手助け=プロンプトを減らしていきましょう。



最初は体を誘導してあげないと座れなくても、徐々におもちゃを見せるだけで、さらには声かけをするだけで座れるようになってきます。なんども繰り返し練習しましょう。



上手にできるようになれば日常生活でも取り入れよう 

般化



セラピールームで上手に出来るようになってきたら、日常生活でも機会を見つけて練習しましょう。


日常生活でも出来るようになる、誰に言われても出来るようになることを般化と言います。様々な状況で繰り返し練習しましょう。


お子さんががオモチャで遊んでいても、近くで「座って」声かけしたら、声かけに従って椅子に座ることができるを目標にしましょう。


もちろん、おもちゃで遊んでいるときに座ってだなんて指示されたらいうことを聞くモチベーションが湧きません。そんな状況でどうお子さんのモチベーションを高めれば良いでしょうか?


子供がオモチャで遊んでいる時に、そのおもちゃのピースをみせながら「これいる?欲しいなら座って」と伝えましょう。





このように、少しの工夫でお子さんのモチベーションを高める事ができます。


日常生活でも出来るようになる、誰に言われても出来るようになることを般化と言います。


様々な状況で繰り返し練習しましょう。



どうしても椅子に座りたくない!そんな時は?


お子さんは気分によって椅子に座りたくない、という反応をする時もあると思います。


そんな時には、今遊んでいるおもちゃを持って着席することを許しましょう。


理想的な行動ではないかもしれませんが、課題は常にスモールステップで進める事が大切です。


今お子さんにとって、「ちょっと頑張ればできる」課題設定を行いましょう。






最終的には机に向かって座れるように。

​うまくできたら思いっきり褒めてあげよう。



これらの練習を繰り返す事で、お子さんは、大人の指示をきく=コンプライアンスを築く、という事ができるようになっていきます。


最終的にはもっとも難しい机に向かって座る、の練習をしましょう。



このように難しい課題ができた時には、いつも以上に思いっきり褒める事、そしておもちゃなどのご褒美をあげる事が大切です。


難しい課題に、手助けなしで出来ることでもっとも良いご褒美をあげることにより、今後のお子さんが自力で出来るようになる可能性を高めることが出来ます。





大人の言うことを聞いたらいいことがある! コンプライアンスを築き、社会で生きていくスキルを身につけよう。




このようにABAを通して、社会生活に欠かせない「座って」という指示に従うことが出来るようになります。


また大人の言うことを聞いたらいいことがある、この人の言うことをもっと聞きたい、と信頼関係を築くことができます。


お子さんのコンプライアンスが高まることにより、今後学ぶチャンスを増やして行くことができます。



ABAスクールTogetherでは、行動の原理とABAの理論を解説し、お子さんが成長できるたくさんの課題を実例を交えて紹介しています。是非ABAを学び実戦してみてください。



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