強化子とは行動を増やすものです。
「お手伝いをしたら、お母さんが褒めてくれて嬉しかった」など行動の後に良いことがあると、将来的にその行動は増えると考えられます。
強化子には
1)生まれながらに持っている強化子 =非条件性強化子
2)学習して持った強化子 =条件性強化子
の2種類があります。
非条件性強化子
まず最初に1)生まれながらに持っている強化子 =非条件性強化子 について説明します。生存に関わるものと言われています。
お腹が空いている時におにぎりを食べたらとっても美味しかった。
喉が乾いている時に水を飲んだら乾きがおさまった。
家に帰ってコタツに入ったらぬくぬく暖かかった。
暑くてクーラーをつけたら気持ちよかった。
どれも私たちが生来持つ、生存に関わる強化子です。
条件性強化子
2)学習して持った強化子 =条件性強化子とは私たちが過去の学習によって学んだ強化子のことです。
欲しいものと交換できるお金。
集めたら景品と交換してもらえるポイントカードやトークン。
先生からの褒め言葉。
難しいルールだけどやってみると楽しいゲームやおもちゃ。
どれも私たちが過去の学習によって学んだ強化子です。
強化子を渡すポイント1) すぐに渡す
お子さんが良いことをしたら、その場で直ぐに強化子を渡しましょう。もしお菓子などを渡すのが適切でない、やりたいゲームなどがその場にないなど、直ぐに渡すのが適切でない場合は、まずはしっかり褒めましょう。そして後でそのお菓子やゲームなどを貰えるよう伝えましょう。5ポイント溜まったらゲームと交換できるトークンを使うのも良い方法です。
強化子を渡すポイント2) 随伴性を伴わせる
強化子はお子さんが良いことをした時に「のみ」渡しましょう。例えば何かが欲しくて癇癪をおこしやすいお子さんであれば、癇癪をおこした時にはキャンディを絶対にあげない、でも「キャンディをください」と丁寧にお願いできた時にはキャンディをあげるようにしましょう。
良いことをした時に「のみ」強化することによってお子さんの困った行動を良い行動へと置き換えていけます。
強化子を渡すポイント3) 強化子の量と質を調整
強化子の中にもお子さんにとってとても嬉しいものから、そこそこ嬉しいものまで幅があります。お子さんが何がどれくらい好きかを把握し、お子さんの頑張り次第によって渡す強化子を変えていきましょう。
例えば、国語が好きで国語の宿題は率先して取り組むけれど、理科が苦手で理科の宿題には手をつけないお子さんがいたとします。この場合、お子さんのものすごく好きな強化子を、国語の宿題をした時ではなく理科の宿題にとっておくと、全ての宿題をすんなりと終わらせることができるようになります。
まとめ
行動を増やす強化子について解説しました。
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Reference
応用行動分析学 – 2013/5/30ジョン・O・クーパー (著), ティモシー・E・ヘロン (著), ウイリアム・L・ヒューワード (著), 中野 良顯 (翻訳)