- Sakurako Tanaka BCBA-D
Together Program
最終更新: 2019年9月13日
ABA早期療育プログラム集「Togetherプログラム」
Togetherプログラムとは、日本の発達が気になるお子さんに向けた、ABA早期療育にて使用する「包括的」かつ「日本語の音と文化に合った」プログラムとして現在開発が進められています。
「日本語の音」と「日本の文化」に合ったプログラムとは
早期療育において最も大切な要素の一つである「言葉」は母国語によって習得順が異なることが知られています。日本の赤ちゃんとアメリカの赤ちゃんでは習得する音の順番も音の種類も異なるのです。
海外には数多くの素晴らしいABA早期療育プログラムが存在しますが、日本で作成されたオリジナルのプログラムは限定的でした。Togetherプログラムでは言語学者の先生方にもご参加いただき日本人の子供達の自然な発達を促せるよう工夫がなされています。
また、自然な目合わせの頻度・握手するなどの挨拶の方法・幼稚園や保育園でのお集まりのやり方などはその国の文化によって大きく異なります。この点も海外のプログラムの翻訳をそのまま使用する際に障壁となることがありました。
これらをうけ、Togetherプログラムでは、日本発の「日本語の音」と「日本の文化」に合ったプログラムとして開発が進められています。

ABA早期療育で必要な課題全てが網羅されている
ABA早期療育においてお子さんに教えるべきスキルは多岐に渡ります。
話したり聞いたりする言葉や着替えや歯磨きなどの身辺自立などのスキルはもちろん、負けたり失敗しても受け入れられる情緒などのの感情コントロールも指導すべき内容です。
Togetherプログラムではこれらが全て網羅されており、ABA早期療育に必要な課題がTogetherプログラムのみで完結することが出来ます。

発達の凸凹がわかりやすい一覧表
Togetherプログラムでは全ての課題の進捗を一目で見ることが出来ます。
発達障害のお子さんは例えば言語能力が非常に高くても、着替えなどの身辺自立が進まないなど発達の凸凹がある場合が多いです。
Togetherプログラムでは、例えば模倣のレベル5と着替えのレベル5
は定型発達のお子さんにとって同じ発達段階となっていますので、そのお子さんの強みと弱みが一目でわかるようになっています。
強みを伸ばすことももちろんですが、あまりに弱いスキルがある場合は全体の発達の足枷となる場合もありますので弱いスキルを底上げするように課題の時間を割いて行きましょう。

Togetherプログラムアドバイザリーボードミーティングにて、プログラムの大枠の合意がなされました
2019年4月29日大阪にて第1回Togetherプログラム アドバイザリーボードミーティングが開催され、Togetherプログラムの大枠の合意が達成されました。
フィールドテストも実施予定であり、倫理委員会にもご指導いただきながら国内外の学会への発表も見据えて開発を進めて参ります。
プロトタイプの発表を2019年夏頃予定しており広くパブリックコメントを募集予定ですので是非とも皆様の知恵をお貸しくださいませ。
【Togetherプログラム】 特別監修 中野 良顯先生 監修 田中桜子BCBA-D先生