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PBIS Tier 1 ポジティブ行動支援(学校)

  • 執筆者の写真: ABAスクールTogether
    ABAスクールTogether
  • 16 時間前
  • 読了時間: 5分

PBIS Tier 1 は、 すべての児童生徒・すべての教職員・すべての場面 を対象にした、学校全体の行動支援です。


目的はとてもシンプル。


問題行動を減らすのではなく、望ましい行動を“学校文化として育てる”こと。

Tier 1 がしっかり機能すると、 学校全体の約80%の児童生徒は追加支援なしで安定した行動が身につきます。



Tier 1 の中心となる5つの要素

Tier 1 は、ただ「褒める」だけではありません。 学校全体で一貫した仕組みをつくることが重要です。


① 学校全体で共通の行動期待(Expectations)をつくる

学校全体で 「どんな行動を大切にするか」   を明確にし、すべての場面で共有します。


例:

  • Respect(尊重)

  • Responsibility(責任)

  • Safety(安全)


これを「3つの約束」などにして、 廊下・教室・校庭・トイレなど、場面ごとに具体化します。


例:

  • 廊下:走らない、静かに歩く

  • 教室:手を挙げて発言する

  • 校庭:順番を守る



② 行動期待を“教える”時間をつくる(Explicit Teaching)



PBIS では、 行動は教えなければ身につかない   という考え方を大切にします。

そのため、


  • 始業式

  • 新学期

  • 学年の切り替わり

  • 問題が増えた時期


などに、行動期待を“授業として”教えます。


例:

  • 廊下の歩き方を実演

  • 片づけの仕方をロールプレイ

  • 休み時間のルールを動画で確認


行動を「教える」ことが Tier 1 の大きな特徴です。



③ 望ましい行動を強化する仕組み(Reinforcement System)


Tier 1 の核となるのが ポジティブな強化


例:

  • 褒め言葉

  • スタンプ・ポイント

  • PBIS チケット

  • クラスごとの達成ボード

  • 学校全体の表彰


重要なのは、 望ましい行動を見つけて、すぐに・具体的に・一貫して強化すること。


例: 「静かに歩けていて素晴らしいね」 「順番を守ってくれてありがとう」

強化が増えると、望ましい行動も増えます。


④ 一貫した対応(Consistency)


Tier 1 が成功するかどうかは、 学校全体で対応がそろっているか にかかっています。


  • 先生によってルールが違う

  • ある先生は褒めるが、ある先生は叱る

  • 場面によって基準が変わる


こうした“ばらつき”があると、子どもは混乱します。

PBIS では、 全教職員が同じルール・同じ言葉・同じ強化方法 を使うようにします。


⑤ データに基づく意思決定(Data-Based Decision Making)


Tier 1 は感覚ではなく、 データを使って改善していく仕組み です。


例:

  • 問題行動が多い時間帯

  • 多い場所(廊下・トイレ・教室など)

  • 多い学年

  • 強化が十分に行われているか


データをもとに、 「廊下のルールを再指導しよう」 「休み時間の見守りを増やそう」 など、学校全体で改善します。



Tier 1 の実例:学校でよくある取り組み


● PBIS チケット制度

良い行動を見つけたらチケットを渡し、クラスや個人で貯める。


● 3つの学校ルールの掲示

Respect / Responsibility / Safety を校内のあらゆる場所に掲示。


● 行動マトリクス(Behavior Matrix)

場面ごとに「期待される行動」を一覧化。


● 朝の会での行動スキル指導

週1回、行動期待をロールプレイで練習。


● 校内放送での表彰

良い行動をした児童を紹介。



Tier 1 が機能するとどうなる?


  • 問題行動が減る

  • 教室が落ち着く

  • 学習時間が増える

  • 子ども同士の関係が良くなる

  • 教職員のストレスが減る

  • 学校全体の雰囲気が明るくなる


Tier 1 は、学校の“空気”そのものを変える力があります。



まとめ:Tier 1 は PBIS の“心臓部”


Tier 1 は、 学校全体で望ましい行動を育てるための基盤 です。


  • 共通の行動期待

  • 行動の明示的な指導

  • ポジティブな強化

  • 一貫した対応

  • データに基づく改善


これらがそろうことで、 学校全体が「ポジティブな行動文化」に変わっていきます。


■問1

PBIS Tier 1 の目的として最も適切なのはどれですか?


A:問題行動を罰で減らす

B:一部の児童だけを対象に行動支援を行う

C:望ましい行動を学校文化として育てる

D:高リスク行動のある児童に個別支援を行う


正解:C  

解説:Tier 1 は“全員向け”のポジティブな行動文化づくりが目的です。



■問2

Tier 1 の対象として正しいものはどれですか?


A:問題行動の多い児童のみ

B:10〜20%の追加支援が必要な児童

C:3〜5%の高リスク行動の児童

D:すべての児童生徒・教職員・すべての場面


正解:D  

解説:Tier 1 は学校全体を対象とした普遍的支援です。



■問3

Tier 1 の要素である「Explicit Teaching(明示的指導)」の説明として最も適切なのはどれですか?


A:行動は自然に身につくため教える必要はない

B:問題行動が起きたときだけ指導する

C:行動期待を授業として教える時間をつくる

D:強化子を使わずに行動を増やす


正解:C  

解説:PBIS では行動も“教える”ことで身につくと考えます。



■問4

Tier 1 の「一貫性(Consistency)」に関する説明として正しいものはどれですか?


A:先生ごとにルールが違ってもよい

B:場面によって対応を変えることで柔軟性を高める

C:全教職員が同じルール・同じ言葉・同じ強化方法を使う

D:強化は特定の先生だけが行う


正解:C  

解説:一貫性がないと子どもは混乱し、Tier 1 が機能しません。



■問5

Tier 1 の「データに基づく意思決定(Data-Based Decision Making)」の例として最も適切なのはどれですか?


A:感覚で「最近問題が多い気がする」と判断する

B:問題行動が多い時間帯や場所のデータをもとに改善策を決める

C:強化を行うかどうかは教師の気分で決める

D:問題行動が減るまで待つ


正解:B  

解説:Tier 1 はデータを使って学校全体の支援を改善していきます。


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