条件性動機づけ操作(CMO)
- ABAスクールTogether

- 1 日前
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ABA(応用行動分析)では、行動が起きる背景として MO(動機づけ操作) がとても重要です。 その中でも、過去の経験によって学習された動機づけを 条件性動機づけ操作(CMO) と呼びます。
CMO は、 「その人がこれまでどんな経験をしてきたか」 によって、行動の起こりやすさが変わるという考え方です。
CMO には次の3種類があります。
CMO-R(反射性)
CMO-S(代理性)
CMO-T(移行性)
それぞれ、日常の例を使いながら解説していきます。
① CMO-R(反射性)
嫌なことを避けるために行動が起きる
CMO-R は、 「このままだと嫌なことが起きるかもしれない」 という経験から生まれる動機づけです。
過去に嫌な結果を経験しているため、 その状況を避けたり逃げたりする行動が強くなります。嫌な経験を避けるために行動が起きる という、非常に日常的で理解しやすい動機づけです。
雨に濡れた → 傘を持つようになる
叱られた → その状況を避ける
痛い思いをした → 同じ行動をしなくなる
これが CMO-R の典型例です。
② CMO-S(代理性)
“一緒に提示されてきた刺激”が同じ働きを持つようになる
CMO-S は、 ある刺激が、別の動機づけ操作とセットで提示され続けることで、同じような効果を持つようになる現象 です。
つまり、 「A と一緒に出てきた B が、A と同じように働くようになる」 という学習です。
例:スーパーの“特売の旗”
あるスーパーでは、いつも 赤い旗 が立っている棚に特売商品が並んでいます。 そのため、買い物客は 赤い旗を見るだけで「安い商品がある」と感じてその棚に向かう ようになります。
赤い旗(B) → 特売(A)とセットで提示され続けた → 赤い旗だけで「買いたい」という動機づけが高まる
これが CMO-S の働きです。
③ CMO-T(移行性)
目的を達成するために“必要なもの”への動機づけが生まれる
CMO-T は、 ある目的を達成するために、追加で必要なものへの動機づけが生まれる現象 です。
最初の動機づけを満たすために、 「そのために必要な別のもの」への動機づけが新たに生まれます。
例:料理を作るときの“必要なもの探し”
ミカはカレーを作ろうとしています。 まずは 鍋を探す動機づけ が高まります。
しかし、鍋を見つけたあと、 中に汚れが残っていることに気づく と、 今度は スポンジと洗剤を探す動機づけ が生まれます。
カレーを作りたい → 鍋が必要
鍋が汚れている → 洗剤とスポンジが必要
このように、目的達成のために動機づけが“移行”していくのが CMO-T です。
まとめ:CMO は“経験がつくる動機づけ”
条件性動機づけ操作(CMO)は、 その人の過去の経験によって、行動の起こりやすさが変わる という ABA の重要な概念です。
CMO-R:嫌なことを避けるための動機づけ
CMO-S:一緒に提示されてきた刺激が同じ働きを持つ
CMO-T:目的達成のために必要なものへの動機づけが生まれる
CMO を理解すると、 「なぜこの行動が起きているのか」 「どうすれば行動が変わるのか」 がより深く見えるようになります。
■問1
CMO とは何を説明する概念ですか?
A:生まれつき決まっている反射の仕組み
B:過去の経験によって変化する動機づけ
C:行動の結果によって行動が増減する仕組み
D:刺激と反応の自動的な結びつき
正解:B
解説:CMO は「経験によって変化する動機づけ」のことです。
■問2
CMO-R(反射性)の例として最も適切なのはどれですか?
A:赤い旗を見ると特売を思い出す
B:カレーを作るために鍋を探す
C:雨に濡れた経験から傘を持つようになる
D:ベルの音でよだれが出る
正解:C
解説:CMO-R は「嫌なことを避けるための動機づけ」です。
■問3
CMO-S(代理性)の特徴として正しいものはどれですか?
A:目的達成のために必要なものへの動機づけが生まれる
B:嫌な経験を避けるための動機づけが生まれる
C:一緒に提示されてきた刺激が同じ働きを持つようになる
D:行動の結果によって行動が増える
正解:C
解説:CMO-S は「A とセットで提示され続けた B が A と同じ働きを持つ」現象です。
■問4
CMO-T(移行性)の例として最も適切なのはどれですか?
A:叱られた経験からその場面を避ける
B:特売の旗を見るとその棚に向かう
C:カレーを作るために鍋を探し、汚れていたら洗剤を探す
D:雷の音で怖くなる
正解:C
解説:CMO-T は「目的達成のために必要なものへの動機づけが移行する」現象です。
■問5
次のうち、CMO の3種類の説明として正しい組み合わせはどれですか?
A:CMO-R=目的達成、CMO-S=嫌な経験、CMO-T=セット提示
B:CMO-R=嫌なことを避ける、CMO-S=セット提示、CMO-T=目的達成のための必要物
C:CMO-R=強化、CMO-S=弱化、CMO-T=反射
D:CMO-R=結果の学習、CMO-S=刺激の連合、CMO-T=反射
正解:B
解説:CMO-R=回避、CMO-S=セット提示、CMO-T=目的達成のための必要物という構造です。
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