弱化とは行動の後に起こる嫌な出来事により、行動が減ることです。
弟のおもちゃを取り上げたら、お父さんに怒られた。
台所にあったお菓子を勝手に食べたら、今日はテレビは見てはいけませんと言われた。
このように行動の結果嫌なことがあった/嬉しいことがなくなったら、将来的にその行動が減少すると考えられます。
弱化には
1)正の弱化=結果に嫌なことがあったから行動が減る
2)負の弱化=結果に嬉しいことがなくなったから行動が減る
の2種類があります。
正の弱化
正の弱化とは、 行動の後に嫌なことがあり将来的に行動が減少することです。
例えば、弟のおもちゃを取り上げたらお父さんに怒られた、という経験をしたとします。
弟のおもちゃを取り上げるということが行動で、怒られた、ということが結果です。怒られるということは嫌なことなので今後弟のおもちゃを取り上げるという行動は減ると考えられます=弱化。
もう1つ例をみてみましょう。
あなたは学校の授業中にクラスメートと授業に関係のないお喋りをしたとします。そしたら先生に腕立て伏せ100回するように言われました。
授業中にクラスメートとした授業に関係のないお喋りが行動で、腕立て伏せ100回しないといけないことが結果です。腕立て伏せ100回しないといけないことは嫌なことなので、今後授業に関係のないお喋りをするということは減っていくと考えられます。
負の弱化
負の弱化とは、 行動の後に嬉しいことが無くなることで将来的に行動が減少することです。
例えば、台所にあったお菓子を勝手に食べたらテレビを見ることを禁止された、という経験をしたとします。
台所にあったお菓子を勝手に食べるということが行動で、テレビを禁止されたということが結果です。テレビをは嬉しいものでそれを禁止されたということは嫌なことなので、今後お菓子を勝手に食べるという行動は減ると考えられます=弱化。
もう1つ例をみてみましょう。
あなたはサッカーの試合中、相手の選手を殴りました。そしたら残りの試合はベンチで見学しているように言われました。
試合中に相手の選手を殴ったことが行動で、残りのサッカーの試合に出れなくなったことが結果です。サッカーの試合は嬉しいものでそれを没収されたことは嫌なことなので、今後相手の選手を殴ることは減っていくと考えられます。
弱化の注意点
このように弱化は困った行動を減らす効果がありますが、弱化自体は良い行動を教えてくれるものではありません。すべき行動を教えること、必ずその手続きが倫理的に許されるかを検討する必要があります。
まとめ
行動を減らす弱化について解説しました。
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参考文献
応用行動分析学 – 2013/5/30ジョン・O・クーパー (著), ティモシー・E・ヘロン (著), ウイリアム・L・ヒューワード (著), 中野 良顯 (翻訳)
The ABA Visual Language: Applied Behavior Analysis– 2017/5/1 Makoto Shibutani
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