チェイニングとは、お子さんに複雑スキルを教える際に使用する効果的なテクニックです。
チェイニングでは1つの課題をスモールステップに分割し、そのステップごとに学習し、最終的に全てのステップをつないでいきます1)2)。
例えば手洗いという課題であれば、手を擦る、洗い流す、タオルでふく、というステップにわけ、それぞれを指導します。
タスクアナリシス
一つの課題をスモールステップに分割することをタスクアナリシスと言います1)2)。
タスクアナリシスをすることによって、生徒がどこにつまずいているのか、どう指導したら良いのかがわかるようになります。
チェイニングの3つの種類
チェイニングには3つの種類があります。
1) 順向連鎖化
2) 逆向的連鎖化
3) 総課題提示法
です。
順向連鎖化 Forward Chaining
1つ目のチェイニングは 順向連鎖化 です。
最初のステップから教えていきます。
例えば、折り紙で鶴を折るという課題を順向連鎖化 で行う場合、最初三角に折れただけで強化します。
そのステップができるようになったらさらに半分に折れたら強化します。
そのステップもできるようになったら四角に広げられたら強化します。
このように最初のステップから教えていき徐々にハードルを上げることにより鶴を作るという一連の課題を出来るようになるのです。
逆向的連鎖化 Backward Chaining
2つ目のチェイニングは 逆向的連鎖化です。
最後のステップから教えていきます。
例えば、靴紐を結ぶという課題を逆向的連鎖化で行う場合、最初はプロンプトして紐を結び、最後のステップである紐を引っ張るという箇所のみやってもらい強化します。
そのステップができるようになったら最後から二番目のステップ、紐を回すというステップと、最後のステップである紐を引っ張るという箇所をやってもらい強化します。
そのステップもできるようになったら最後から三番目のステップ、紐を通すというステップと、最後から二番目のステップ、紐を回すというステップと、最後のステップである紐を引っ張るという箇所をやってもらい強化します。
このように最後のステップから教えていき徐々にハードルを上げることに靴紐を結ぶという一連の課題を出来るようになるのです。
総課題提示法 Total Task
3つ目のチェイニングは総課題提示法です。
全てのステップを一気に教えます。
例えば、Tシャツを畳むという課題を総課題提示法で行う場合、最初のステップであるTシャツを机に広げたらら強化、二番目のステップである右袖を折り畳めたら強化、三番目のステップである左袖を折り畳めたら強化、四番目のステップである半分に折り畳めたらたら強化、最後のステップである他のTシャツに重ねて置けたら大きく強化、します。
最後の強化はおやつのような大きな強化子を準備し、それぞれのステップは褒め言葉だけで強化するなど、最も大きな強化子は最後に配置するようにしましょう。
課題が難しい箇所があれば、適宜プロンプトを併用しましょう。
まとめ
お子さんにスキルを教える際に使用する効果的なテクニック、チェイニングを解説しました。
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参考文献
1)応用行動分析学 – 2013/5/30ジョン・O・クーパー (著), ティモシー・E・ヘロン (著), ウイリアム・L・ヒューワード (著), 中野 良顯 (翻訳)
2)The ABA Visual Language: Applied Behavior Analysis– 2017/5/1 Makoto Shibutani
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