シェイピングは、お子さんにスキルを教える際に使用する効果的な指導法です。
シェイピングのやり方
目標とする行動に徐々に近づけていきます。
シェイピングにおいては目標に近い行動をした時のみを強化し、そうでない行動を強化しないことによって行動を変化させていきます1)2)。
例えば、ひらがなの「あ」という文字を綺麗に書けるようになるという行動を設定したとします。
現在かけている字はぐちゃぐちゃで読めません。
同じようなぐちゃぐちゃの文字を書いたときには強化せず、少し読める文字をかけたときは強化します。
少し読める文字が書けるようになったら、同じよう少し読める文字を書いたときには強化せず、かなり読める文字をかけたときのみ強化します。
かなり読める文字が書けるようになったら、同じようなかまり読める文字を書いたときには強化せず、綺麗な文字をかけたときのみ強化します。
このような強化と消去を繰り返すことにより綺麗な文字を書けるようになっていくのです
どのような場合にシェイピングによる指導を選択するか
1)行動自体が複雑で難易度が高く熟練を要するもの
2)行動の生起がまだされておらず、プロンプトがしずらいもの
を教える場合にシェイピングが選択されます。
1)行動自体が複雑で難易度が高く熟練を要するもの
例えば「文字を綺麗にかく」「体操のフォームを洗練させる」などです。
「ボールをカップに入れる」「ボタンを押す」などは簡単な動作でできるかできないか、というものですが、「文字を綺麗にかく」「体操のフォームを洗練させる」などは「行動自体は出来てはいるけれどもっと上手に出来てほしい場合」に洗練させる方法としてシェイピングが選択されます。
2)行動の生起がまだされておらず、プロンプトがしずらいもの
よく例として提示されるのが水族館のイルカショーです。イルカにジャンプの方法を教えたいが水中にいるイルカにはなかなかプロンプトができません。そのような場合に、ジャンプに近い行動(頭が水面にぴょこっと上がった)がたまたま起こった時に強化することでジャンプに近づけることができます。
まとめ
お子さんにスキルを教える際に使用する効果的なテクニックであるシェイピングについて解説いたしました。ABAスクールTogetherでは、行動の原理・ABAの理論を広く学び、ABA国際資格であるABATの取得を目指すことができます。是非私たちと一緒に学んでみてください。
参考文献
1)応用行動分析学 – 2013/5/30ジョン・O・クーパー (著), ティモシー・E・ヘロン (著), ウイリアム・L・ヒューワード (著), 中野 良顯 (翻訳)
2)The ABA Visual Language: Applied Behavior Analysis– 2017/5/1 Makoto Shibutani
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