★Cへの戦略★ 分化強化(DRA・DRO・DRI)
- Together合同会社

- 2月6日
- 読了時間: 3分
行動支援の世界でとても大切な考え方に
「分化強化(Differential Reinforcement)」 があります。
名前だけ聞くと難しそうですが、実はとてもシンプルで、
「望ましい行動を選んだときにだけ、ごほうびをあげる」
という、子どもにも大人にも自然な学びの仕組みです。
分化強化とは?
分化強化とは「望ましい行動にはごほうびをあげ、望ましくない行動にはあげない」
という“メリハリのある強化の仕方”のこと。
つまり、
“どの行動にごほうびをあげるかを分ける(=分化する)”
という意味です。
なぜ分化強化が大事なの?
理由はとてもシンプル。
**ごほうびをもらった行動は増える。もらえなかった行動は減る。**
これは子どもでも大人でも同じ。
褒められたらまたやりたくなる
認められなかったら自然とやらなくなる
この“自然な学習の仕組み”を、
意図的に・計画的に使うのが分化強化です。
覚えておきたい3つの分化強化
方法 | 何を強化する? | 目的 |
DRA | 困難行動の代わりになる行動 | 伝え方を育てる |
DRI | 困難行動と同時にできない行動 | 我慢・許容を育てる |
DRO | 困難行動が出なかった時間 | 危険行動の頻度を下げる |
DRA(代替行動分化強化, Differential Reinforcement of Alternative Behavior)
困難行動の“代わりになる行動”を育てる**
■ どんなときに使う?
困難行動の理由(機能)がわかっている
そのニーズを“よりよい方法”で伝えてほしい
コミュニケーションを伸ばしたい
■ 例(学校)
叫んでタブレットを要求 → 「タブレットください」と言えたらすぐ渡す
叩いて順番を奪う → 「次ぼく?」と言えたら順番を確認
■ 例(家庭)
お菓子を泣いて要求 → 「お菓子食べたい」と言えたら少量渡す
ゲームをしたくて怒る → 「ゲームしたい」と言えたら時間を決めて開始
■ 例(療育)
課題を投げて逃避 → 「手伝って」と言えたら支援を入れる
DRI(非両立行動分化強化Differential Reinforcement of Incompatible Behavior)
困難行動と“同時にできない行動”を育てる**
■ どんなときに使う?
困難行動と望ましい行動が同時にできない
「欲しいけど今はできない」状況を耐える練習をしたい
我慢(許容スキル)を育てたい
■ 例(学校)
立ち歩き → “椅子に座っている”行動を強化
叫ぶ → “手を挙げて待つ”行動を強化
■ 例(家庭)
テレビが見られず怒る → “静かに待つ”行動を強化
お菓子がなくて泣く → “深呼吸して待つ”行動を強化
DRO(他行動分化強化 Differential Reinforcement of Other Behavior)
困難行動が出なかった時間”を強化する
■ どんなときに使う?
危険行動が多く、まずは安全を確保したい
行動の機能が複雑で、まず頻度を下げたい
コミュニケーションはある程度できる
■ 例(学校)
叩きが多い → 3分間叩かなかったらポイント
逃走が多い → 授業中に逃走ゼロならごほうび
■ 例(家庭)
兄弟を叩く → 10分間叩かなかったら好きな活動
物を投げる → 投げなかったらシール
3つの強化法は“順番に使う”とさらに効果的
行動支援は、1つの方法で完結することは少なく、複数の介入方法を同時に、または順番に使用していきます。
●コミュニケーションが弱い子
DRA(伝え方を教える)
できるようになったら DRI(我慢を教える)
●危険行動が多い子
DRO(まず安全を確保)
落ち着いてきたら DRI(学習参加を増やす)
まとめ:分化強化は“行動を育てる”ための基本戦略
分化強化は「どの行動にごほうびをあげるかを分ける」こと
DRA/DRI/DROは目的によって使い分ける
困難行動を“減らす”だけでなく、“よりよい行動を増やす”ための方法
学校・家庭・療育のどこでも使える
分化強化を理解し実行すると子どもが“よりよい行動を自分で選べる力”が育っていきます。



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