機能的コミュニケーション訓練(FCT)
- Together合同会社

- 5 日前
- 読了時間: 3分
子どもや支援が必要な人が、 「言葉で伝えられない」「どう伝えればいいかわからない」 という状況にあると、代わりに 泣く・叫ぶ・叩く・逃げる といった行動が出ることがあります。
そのときに役立つのが 機能的コミュニケーション訓練(FCT:Functional Communication Training) です。
FCT は、 困った行動の“機能(目的)”を満たす、より適切な伝え方を教える方法 として、ABA の中でも非常に重要な介入です。
FCT は「行動の前」に働きかける支援
FCT は 先行子介入(Antecedent Intervention) のひとつです。
つまり、 困った行動が起きる前に、 本人が望みを伝えられる手段を用意しておく ことで、問題行動を未然に防ぐことを目指します。
FCT の基本的な考え方
困った行動には必ず理由があります。
注目してほしい
物がほしい
休みたい
逃げたい
助けてほしい
FCT では、 その“理由(機能)”を満たす より適切なコミュニケーション手段 を教えます。
FCT で使えるコミュニケーション手段の例
FCT では、本人の発達段階や得意な方法に合わせて、さまざまな伝え方を選べます。
① 音声(Vocal Communication)
言葉で「ちょうだい」「やめて」「休みたい」などを伝える。
② AAC(拡大・代替コミュニケーション)
タブレットやコミュニケーションアプリを使って伝える。
③ PECS(絵カード交換式コミュニケーション)
絵カードを相手に渡して要求を伝える。
④ 手話(ASL など)
身振り・手話で意思を伝える。
どの方法が正解というわけではなく、 本人が最も使いやすく、成功しやすい方法 を選ぶことが大切です。
FCT の流れはとてもシンプル
FCT は次のようなステップで進めます。
困った行動の“機能”を特定する (例:おもちゃがほしい、休憩したい、注目してほしい)
その機能を満たす適切な伝え方を選ぶ (例:「ちょうだい」と言う、カードを渡す、ボタンを押す)
伝えられたらすぐに強化する (例:おもちゃを渡す、休憩させる、注目を向ける)
困った行動では機能を満たさないようにする (例:叫んでもおもちゃは渡さない)
この「適切な伝え方が一番うまくいく」という経験が積み重なることで、 困った行動は自然と減っていきます。
FCT が効果的な理由
● 困った行動の“代わり”を教えるから
ただ止めるのではなく、代わりの行動を用意するため成功しやすい。
● 本人のストレスが減る
伝わらない frustration が減り、落ち着きやすくなる。
● 周囲も対応しやすくなる
「どうしてほしいのか」が明確になるため、支援がスムーズ。
● 長期的に自立につながる
コミュニケーション手段は生活全体の質を高める。
まとめ:FCT は“伝えられない”を“伝えられる”に変える支援
機能的コミュニケーション訓練(FCT)は、 困った行動の背景にある 「伝えたい気持ち」 を理解し、 その気持ちを より適切な方法で表現できるようにする ための支援です。
困った行動の機能を見つける
代わりの伝え方を教える
伝えられたらすぐに応える
このシンプルな流れが、 本人の安心にも、周囲の支援にも大きな力を発揮します。







コメント