★Cへの戦略★ 反応遮断+リダイレクション
- Together合同会社

- 2月6日
- 読了時間: 4分
自分の頭を打ちつけたり、手を噛んだり、皮膚をむしったり…。
こうした自傷行動は、見ている大人にとってとても心配なものです。
「どう止めればいいの?」
「何が理由で起きているんだろう」
「止めたあと、どう関わればいいの?」
そんな不安に寄り添いながら、今回は “反応遮断+リダイレクション” という、自傷行動に対して やさしく・安全に・機能的に 介入する方法を紹介します。
まず大切なのは「その場の安全」と「落ち着いた対応」
自傷行動が起きたとき、大人が慌ててしまうと、子どもはさらに不安になり、行動が強まることがあります。
そこで必要なのが、
反応遮断(Response Interruption):危険な行動をそっと中断する
リダイレクション(Redirection):より安全で適切な行動へ導く
という2ステップ。
この方法は、特に 感覚刺激が理由の自傷行動 に効果があることが知られています。
反応遮断ってどうやるの?
反応遮断とは、
自傷行動が起きた瞬間に、そっと・安全に・短く中断すること。
例:
頭を打ちつけそう → 壁と頭の間にクッションを入れる
手を噛みそう → 柔らかいタオルや咬合玩具を差し出す
皮膚をむしりそう → 手をそっと覆い「安全にするね」と伝える
ここでのポイントは、
押さえつけない
力で止めない
大声で叱らない
表情はニュートラル
という “やさしい安全確保” です。
次に、すぐリダイレクション(方向づけ)
中断しただけでは、子どもは「じゃあどうすればいいの?」がわかりません。
そこで、すぐに より安全な代替行動へ導く ことが大切です。
行動の機能(理由)がわかっている場合は、同じニーズを満たす行動を促します。
圧の刺激が気持ちいい
頭の動きが落ち着く
口の感覚が欲しい
不安を紛らわせたい
注目してほしい
行動の機能がわかっている場合、そのニーズを安全に満たせる代替行動 を提示できます。
機能がまだわからない場合は、とにかく“安全な行動”へ
例:
頭を打ちつける → クッションを壁と頭の間に配置する
手を噛む → 咬合玩具を噛むよう促す
皮膚をむしる → ストレスボールを握らせる
異食 → 咀嚼玩具を使う
まずは その場の安全 を優先し、徐々に機能を見極めていきます。
反応遮断+リダイレクションの具体例
頭を打ちつける(頭部叩打)
●状況
壁に頭を打ちつけようとする。
●反応遮断
壁と頭の間にクッションを入れる
「安全にするね」と短く伝える
●リダイレクション(機能例:圧刺激)
「押したいときはこのクッションに頭を押し当てようね」
「揺れたいときはバランスボールに座ろうね」
自分の手を噛む
●状況
不安が高まり、手を噛もうとする。
●反応遮断
手の前に柔らかいタオルを差し出す
「安全にするね」と伝える
●リダイレクション(機能例:口の感覚)
「噛みたいときはこの咬合玩具を使おうね」
「口を動かしたいときは氷やガム(年齢に応じて)を使おうね」
皮膚をむしる・つねる
●状況
腕の皮膚をむしり始める。
●反応遮断
手をそっと覆い「安全にするね」と伝える
●リダイレクション(機能例:圧刺激・触覚刺激)
「触りたいときはこのスムーズな布を触ろうね」
「強い刺激が欲しいときはストレスボールを握ろうね」
異食(食べられない物を口に入れる)
●状況
鉛筆の先を口に入れようとする。
●反応遮断
鉛筆をそっと手でカバーし「安全にするね」と伝える
●リダイレクション(機能例:口の感覚)
「口を動かしたいときはこの咀嚼玩具を使おうね」
「噛みたいときはこのガム(年齢に応じて)にしようね」
代替行動を選ぶときの“超重要ポイント”
自傷行動の“どの部分”が心地よいのかを探りましょう
例:
頭を打つ → 「衝撃の圧」?「頭の動き」?
手を噛む → 「圧」?「口の刺激」?
皮膚をむしる → 「痛み」?「触覚」?
異食 → 「口の動き」?「味」?
ここがわかると、代替行動の効果が一気に高まります。
ただし最初から生徒が自傷行動の“どの部分”が心地よいかと感じているかは支援者にはわからないので、様々なものを試し探っていきましょう。
まとめ:自傷行動は“安全と理解”から支援が始まる
自傷行動は理由がある
まずは安全に中断(反応遮断)
すぐに代替行動へ導く(リダイレクション)
機能がわかれば、同じニーズを満たす行動へ
わからないときは安全な行動へ
感覚の“どの部分”が心地よいかを理解することが鍵
この流れが整うと、子どもは より安全で、より適切な方法で自分のニーズを満たす力 を身につけていきます。



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