セレクショニズム(Selectionism)
- ABAスクールTogether

- 3月4日
- 読了時間: 4分
ABA(応用行動分析)の大きな土台となっているのが 「セレクショニズム(Selectionism)=選択による進化の考え方」 です。
セレクショニズムとは、 行動が「続く」「変わる」「消える」のは、その人が経験した結果によって“選ばれる”から という考え方。
つまり、
役に立った行動は残る
役に立たなかった行動は減る
生き残るために必要な行動は強化される
という、非常にシンプルで自然な仕組みです。
ABA はこの考え方をもとに、 「なぜその行動が続くのか?」 「どうすれば望ましい行動が増えるのか?」 を理解していきます。
セレクショニズムには3つの種類がある
ABA では、行動が“選ばれる”仕組みを次の3つに分類します。
個体レベル(Ontogenic Selectionism)
種レベル(Phylogenic Selectionism)
文化レベル(Cultural Selectionism)
ひとつずつ、わかりやすく見ていきましょう。
① 個体レベルの選択(Ontogenic Selectionism)
その人の経験によって行動が選ばれる
Ontogenic(オンテゴニー)は、 その人が生まれてから経験してきたことによって行動が選ばれる という考え方。
例:
「ありがとう」と言うと褒められる → ありがとうを言う行動が増える
宿題をしないとゲームができない → 宿題をする行動が増える
泣くとお菓子がもらえる → 泣く行動が続く
ABA が扱うのは主にこの 個体レベルの選択 です。
② 種レベルの選択(Phylogenic Selectionism)
生物としての進化によって選ばれた行動
Phylogenic(フィロジェニー)は、 人類が進化の過程で獲得してきた行動や反応 のこと。
例:
大きな音に驚く
高いところを怖いと感じる
苦いものを避ける
これらは学習ではなく、 生き残るために“選ばれてきた”反応 です。
ABA では、行動の背景にこうした生物学的な要因があることも理解しておきます。
③ 文化レベルの選択(Cultural Selectionism)
社会や文化の中で選ばれる行動
Cultural(カルチュラル)は、 文化や社会の中で、集団として選ばれてきた行動 のこと。
例:
日本では「順番を守る」ことが重視される
あいさつをする文化
学校でのルールやマナー
家族ごとの習慣(片づけ方、食事の仕方など)
文化によって「望ましい」とされる行動が異なるため、 ABA の支援でも 文化的背景を理解することが重要 です。
セレクショニズムが ABA にとって重要な理由
● 行動が“なぜ続くのか”が理解できる
行動は偶然ではなく、結果によって選ばれている。
● 望ましい行動を増やす方法が明確になる
良い結果(強化)を与えることで行動が選ばれやすくなる。
● 問題行動の背景が見える
問題行動も「その人にとって何かの役に立っている」から続いている。
● 文化や環境を含めて行動を理解できる
行動は個人だけでなく、文化や社会の影響も受けている。
まとめ:行動は“選ばれて”今ここにある
セレクショニズム(Selectionism)は、 行動が経験によって選ばれ、残り、変わっていく という ABA の根本的な考え方です。
個体レベル(Ontogenic)
種レベル(Phylogenic)
文化レベル(Cultural)
この3つの視点を持つことで、 行動をより深く理解し、支援に活かすことができます。
■問1
セレクショニズムの基本的な考え方として最も適切なのはどれですか?
A:行動は生まれつき決まっており、経験では変わらない
B:行動は偶然に続いたり消えたりする
C:行動は経験した結果によって“選ばれる”
D:行動は強化とは無関係に増える
正解:C
解説:セレクショニズムは「行動は結果によって選ばれる」という ABA の根本概念です。
■問2
Ontogenic Selectionism(個体レベルの選択)の例として最も適切なのはどれですか?
A:大きな音に驚く
B:文化的に挨拶をする習慣がある
C:「ありがとう」と言うと褒められるため、言う行動が増える
D:高い場所を怖いと感じる
正解:C
解説:個体レベルは「その人の経験」によって行動が選ばれる現象です。
■問3
Phylogenic Selectionism(種レベルの選択)の説明として正しいものはどれですか?
A:文化によって選ばれた行動
B:個人の経験によって選ばれた行動
C:進化の過程で生き残るために選ばれた反応
D:学習によって獲得したスキル
正解:C
解説:種レベルは進化の中で選ばれた、生得的な反応を指します。
■問4
Cultural Selectionism(文化レベルの選択)の例として最も適切なのはどれですか?
A:苦いものを避ける
B:順番を守ることが社会的に望ましいとされる
C:泣くとお菓子がもらえる
D:大きな音に驚く
正解:B
解説:文化レベルは「社会や文化の中で選ばれた行動」です。
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