行動・反応・反応クラス・行動レパートリーとは
- ABAスクールTogether

- 3月4日
- 読了時間: 5分
ABA(応用行動分析)では、 「行動」を扱うときにいくつかの重要な概念を区別して使います。
Behavior(行動)
Response(反応)
Response Class(反応クラス)
Repertoire(レパートリー)
これらは似ているようで、違う意味を持っています。 支援や記録の精度を上げるためにも、正しく理解しておくことが大切です。
① Response(反応)
“行動の1回分”を指す最小単位
反応(Response)とは、行動の1回の発生 のこと。
■ 例
ジャンプを1回する
手を1回挙げる
「はい」と1回言う
行動の“1つひとつの出来事”を数えるときに使います。
② Behavior(行動)
“複数の反応のまとまり”であり、生き物の活動すべて
行動(Behavior)とは、複数の反応の集合体 のこと。 生きている個体が環境と関わるすべての活動を指します。
ABA では「行動かどうか」を判断するために Dead Man Test(死んだ人テスト) を使います。
死んだ人にできるなら、それは行動ではない。
■ 行動の例
ベルを鳴らす
頭を触る
食べる
呼吸する
考える(私的行動)
痛みを感じる(私的行動)
■ 行動ではない例
「疲れている」「不安だ」などの状態
「手紙を受け取った」などの受動的な出来事
「子どもが従わなかった」など曖昧な表現
車が動く、国が回復する(生物ではない)
ABA では、 観察できる・定義できる・測定できる ものだけを「行動」として扱います。
③ Response Class(反応クラス)
“見た目は違っても、同じ機能を持つ行動のグループ”
反応クラスとは、 見た目(トポグラフィ)が違っても、同じ結果(機能)を生む行動のまとまり のこと。
■ 例1:水が欲しいとき
「水」と言う
水のボトルを指さす
冷蔵庫から水を取る → すべて「水を手に入れる」という同じ機能
■ 例2:散歩に行きたい犬
吠える
ドアに飛びつく
リードを持ってくる → すべて「散歩に連れて行ってほしい」という同じ機能
■ 例3:要求回避の問題行動
叫ぶ
泣く
叩く → すべて「課題から逃げる」という同じ機能
ABA では、 行動の“見た目”ではなく“機能”を見る という考え方がとても重要です。
④ Repertoire(行動レパートリー)
“その人が持っているスキルのセット”
行動レパートリーとは、 その人が持っている能力・スキルの集合 のこと。
■ 例
料理ができる
2か国語を話せる
自分で身支度ができる
社会的スキルが豊富
問題解決スキルがある
ABA では、 「その子ができない行動」ではなく “まだレパートリーに入っていないだけ” と捉えることが大切です。
4つの概念をまとめるとこうなる
概念 | 意味 | 例 |
反応(Response) | 行動の1回分 | 1回ジャンプする |
行動(Behavior) | 複数の反応のまとまり | ジャンプという行動全体 |
反応クラス(Response Class) | 同じ機能を持つ行動のグループ | 水を要求する3つの行動 |
レパートリー(Repertoire) | その人が持つスキルのセット | 料理・言語・身支度など |
この4つを区別して理解すると、 行動の記録・分析・支援が格段にわかりやすくなります。
まとめ:ABA の基礎概念を理解すると支援が変わる
行動は“測定できる活動”
反応は“行動の1回分”
反応クラスは“機能でまとめた行動のグループ”
行動レパートリーは“その人のスキルセット”
これらを正しく使い分けることで、 支援の精度が上がり、 行動の理解がより深まります。
■問1
「Response(反応)」の定義として最も適切なのはどれですか?
A:生き物のすべての活動
B:行動の1回分の出来事
C:同じ機能を持つ行動のグループ
D:その人が持つスキルのセット
正解:B
反応は「行動の1回分」という最小単位です。
■問2
「Behavior(行動)」の説明として正しいものはどれですか?
A:観察できない内的状態のこと
B:行動の1回分のこと
C:複数の反応のまとまりで、生き物の活動すべて
D:その人が持つスキルの一覧
正解:C
行動は「複数の反応の集合」であり、観察可能な活動を指します。
■問3
次のうち「反応クラス(Response Class)」の例として最も適切なのはどれですか?
A:ジャンプ・走る・歩くという運動スキルのセット
B:「水」と言う/水を指さす/冷蔵庫から水を取る → すべて“水を手に入れる”という同じ機能
C:料理・掃除・洗濯などの生活スキル
D:授業中に席を離れた回数
正解:B
反応クラスは「見た目が違っても同じ機能を持つ行動のグループ」です。
■問4
「Repertoire(行動レパートリー)」の説明として最も適切なのはどれですか?
A:行動の1回分
B:同じ機能を持つ行動のグループ
C:その人が持っているスキルのセット
D:問題行動の頻度
正解:C
レパートリーは「その人が持つスキルの集合」です。
■問5
次の記述のうち、ABA の概念として最も正しく整理されているものはどれですか?
A:反応は行動の集合であり、行動はレパートリーの1つ
B:行動は反応の1回分であり、反応クラスはレパートリーの一部
C:反応は行動の1回分で、行動は反応の集合、反応クラスは機能でまとめた行動群
D:レパートリーは行動の1回分を指す
正解:C
4つの概念の関係を最も正確に表しています。
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