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カリキュラムベースドアセスメント(Curriculum‑Based Assessment) VB-MAPP / ABLLS-R / AFLS / PEAK / EFL

  • 執筆者の写真: ABAスクールTogether
    ABAスクールTogether
  • 2月10日
  • 読了時間: 9分

更新日:2月13日

発達支援やABAの現場では、子どものスキルを正確に理解することがとても大切です。


その中でも、近年特に注目されているのが カリキュラムベースドアセスメント(Curriculum‑Based Assessment) です。

CBA は、名前の通り 実際のカリキュラム(学習内容・生活スキル)に基づいてスキルを評価する方法。 つまり、テストのためのテストではなく、“今まさに必要としているスキル”がどれくらいできているかを直接確認する評価です。

VB-MAPP / ABLLS-R / AFLS / PEAK / EFLなどがカリキュラムベースドアセスメントにあたります。



カリキュラムベースドアセスメントの特徴

評価するスキルが、知りたいスキルそのもの


カリキュラムベースドアセスメントでは、評価項目が 実際に知りたいスキルと一致 しています。

たとえば:


  • 「靴を履くスキルを知りたい」→ 靴を履く手順をそのまま評価

  • 「数の理解を知りたい」→ 実際の授業課題で数を扱う様子を観察

  • 「コミュニケーションの力を知りたい」→ 日常場面での要求・応答を確認


つまり、余計な推測を挟まず、必要なスキルをそのまま測るのがカリキュラムベースドアセスメントの強みです。




比べる相手は“同年代の子”ではない

目標(ゴール)に対してどこまでできているかを見る


カリキュラムベースドアセスメントは、同じ年齢の子どもと比較する評価ではありません。 代わりに、

  • 設定した目標に対してどこまで達成できているか

  • そのスキルをどの程度の支援でできるか

を丁寧に見ていきます。

だからこそ、発達の凸凹がある子どもでも、 「その子のペースでの成長」 を正確に捉えることができます。



なぜABAでとって特に役立つのか

直接観察が前提で、スキルを“全部”見るから


カリキュラムベースドアセスメントは、行動分析の考え方と非常に相性が良い評価方法です。

  • 実際の行動をそのまま評価できる

  • スキルを細かく分けて確認できる

  • アセスメントをそのまま指導に活かせる


特に、ASD(自閉スペクトラム症)のある子どもは、 スキルの凸凹(splinter skills) が大きいことがあります。


たとえば:

  • 数学はとても得意なのに、身支度が難しい

  • 読みはできるのに、文章理解が苦手

  • 言葉は出るのに、会話のやり取りが難しい


こうした“部分的な得意・不得意”は、表面的なテストだけでは見えにくいもの。 だからこそ、できるだけ多くのスキルを直接観察し、推測を減らすことが重要になります。

カリキュラムベースドアセスメントはまさにそのための評価方法です。



カリキュラムベースドアセスメントの例


Verbal Behavior Milestones Assessment and Placement Program


対象:主に言語に遅れのある子ども  

特徴:言語・社会性・学習の節目(マイルストーン)を評価


VB-MAPP は、言語行動の発達を細かく見ていく評価ツールです。 たとえば、

  • 物の名前をどれくらい言えるか(例:50個の物をラベルできるか)

  • 要求(mand)がどの程度できるか

  • 模倣や共同注意がどれくらい育っているか

など、コミュニケーションの土台となるスキルを段階的に確認できます。


こんな子に向いている

  • 言語発達の段階を知りたい

  • どのスキルから教えるべきか明確にしたい

  • ABA の言語指導を計画したい


Assessment of Basic Language and Learning Skills


対象:幅広い年齢・発達段階の子ども  

特徴:25領域にわたる“学びの基礎スキル”を網羅


ABLLS-R は、言語だけでなく、学習・セルフヘルプ・社会性など、25の領域にわたる膨大なスキルを評価します。

例:

  • 言語(受容・表出)

  • 読み書き

  • 遊び

  • 自立(着替え、食事など)

  • 学習態度


評価結果はそのまま 個別のカリキュラム目標 に落とし込めるため、学校や療育でとても使いやすいツールです。


こんな子に向いている

  • 全体的な発達のバランスを知りたい

  • どのスキルを優先して教えるべきか整理したい

  • 長期的な支援計画を立てたい



3. AFLS

Assessment of Functional Living Skills


対象:幼児〜成人まで幅広く対応  

特徴:生活に必要な“実用スキル”に特化


AFLS は、日常生活で必要な 機能的スキル(functional skills) を評価するツールです。

例:

  • 身支度(歯磨き、着替え)

  • 料理や家事

  • お金の扱い

  • 公共交通機関の利用

  • コミュニティ参加


「自立に向けてどんなスキルが必要か」を具体的に把握できるため、思春期以降の支援にも非常に役立ちます。


こんな子に向いている

  • 自立に向けたスキルを伸ばしたい

  • 家庭・地域での生活力を高めたい

  • 将来の生活設計を考えたい



4. PEAK

PEAK Relational Training System


対象:幼児〜学齢期の子ども  

特徴:言語・認知・概念の“関係性”を評価


PEAK は、言語や認知の発達を「関係性(relational responding)」という視点から評価するユニークなツールです。


たとえば、

  • 「大きい」「小さい」などの概念を柔軟に使えるか

  • 類推や問題解決ができるか

  • 言葉や概念を組み合わせて理解できるか

など、柔軟な思考力や応用力を見ていきます。


こんな子に向いている

  • 認知的な柔軟性を伸ばしたい

  • 言語の“応用力”を育てたい

  • 問題解決や概念理解を深めたい



Essential for Living


対象:重度〜中度の知的障害や複雑なニーズのある子ども・成人  

特徴:生活に不可欠な“クリティカルスキル”に焦点


EFL は、日常生活で欠かせない 必須スキル(essential skills) に特化した評価ツールです。

例:

  • 基本的なコミュニケーション

  • 問題行動の代替となる機能的行動

  • 食事・排泄・身支度

  • 安全に関わる行動


「その人がより良く生活するために本当に必要なスキルは何か」を中心に据えている点が特徴です。


こんな子に向いている

  • 生活の質を高めるための最重要スキルを知りたい

  • 重度の支援ニーズがある

  • 行動面の課題に対して機能的な代替行動を教えたい



【問題1】

支援者が「靴を履くスキル」を評価したいと考え、実際に靴を提示し、子どもがどの手順まで自立して行えるかを観察した。この評価方法が カリキュラムベースドアセスメント として最も正しく機能している理由はどれか。


A. 同年代の子どもと比較して能力差を明確にできるため

B. 靴を履く行動を“推測”ではなく、実際の行動で直接確認しているため

C. 標準化スコアが算出できるため

D. 評価者が自由に手順を変更できるため


答え:B  

解説: CBA は「知りたいスキルそのものを直接観察する」ことが最大の特徴。



【問題2】 ASD のある子どもが、数学は非常に得意だが、身支度や会話のやり取りが苦手という“スキルの凸凹”を示している。このようなケースで カリキュラムベースドアセスメント が特に有効な理由として最も適切なのはどれか。


A. 標準化スコアで得意不得意を自動的に分類できるため

B. すべてのスキルを同年代基準で評価できるため

C. スキルを細かく分けて直接観察し、部分的な得意・不得意を正確に把握できるため

D. 評価者の主観で柔軟に判断できるため


答え:C  

解説: カリキュラムベースドアセスメント は「スキルを細分化して直接観察する」ため、凸凹の把握に最適。



【問題3】 言語行動を評価するカリキュラムベースドアセスメントを使って言語発達を評価したところ、「50個の物をラベルできるか」という項目で子どもが 10 個しか言えなかった。この結果の解釈として最も適切なのはどれか。


A. 同年代の平均より大きく遅れていると判断できる

B. 言語の“マイルストーン”の達成度が低く、次に教えるべきスキルが明確になる

C. 標準偏差が大きいため、結果は信頼できない

D. ラベルできる物の数は カリキュラムベースドアセスメント では評価対象にならない


答え:B  

解説: カリキュラムベースドアセスメントでは「どの段階のスキルを教えるべきか」を明確にできる。



【問題4】 カリキュラムベースドアセスメントを使って評価したところ、25領域のうち「遊び」「学習態度」「セルフヘルプ」など複数の領域で未習得項目が多かった。この結果を最も適切に活かす方法はどれか。


A. 標準化スコアを算出し、行政報告に使用する

B. 未習得項目をそのまま個別のカリキュラム目標に落とし込む

C. 同年代の子どもと比較して順位をつける

D. 得意な領域だけを重点的に伸ばす


答え:B  

解説: カリキュラムベースドアセスメントは「評価=そのまま指導目標」になる構造が特徴。



【問題5】日常生活の機能的スキルをカリキュラムベースドアセスメント を使って思春期の子どもを評価したところ、「公共交通機関の利用」「金銭管理」「地域参加」などの項目が未習得だった。支援者がこの結果から最も適切に導くべき結論はどれか。


A. 学力テストを追加し、認知能力を確認する必要がある

B. 同年代の平均と比較して生活スキルの遅れを判断する

C. 自立に向けて必要な“実用スキル”が明確になり、生活支援計画に直結する

D. 生活スキルは カリキュラムベースドアセスメント の対象外である


答え:C  

解説: カリキュラムベースドアセスメントを使用し自立に必要な実用スキルを評価することができる。



【問題6】 言語・認知・概念をカリキュラムベースドアセスメント を使って評価したところ、「大きい/小さい」「同じ/違う」などの概念は理解しているが、類推や柔軟な問題解決が難しいことがわかった。この結果から最も適切に言えることはどれか。


A. 言語の基礎スキルは未発達である

B. 認知的な“関係性”のスキルに課題があり、応用的な言語・認知指導が必要

C. 標準化スコアが低いため、診断の見直しが必要

D. カリキュラムベースドアセスメントは概念理解を評価できないため、別のテストを使うべき


答え:B  

解説: カリキュラムベースドアセスメントを使用し 「関係性(relational responding)」を評価した


【問題7】 日常生活で欠かせない 必須スキルをカリキュラムベースドアセスメントで評価したところ、「要求の伝達」「安全に関わる行動」「基本的なセルフケア」などの項目が最優先スキルとして示された。この結果の解釈として最も適切なのはどれか。


A. 同年代の平均と比較して重度の遅れがある

B. 生活の質に直結する“クリティカルスキル”を優先して指導すべき

C. 言語スキルだけを重点的に伸ばすべき

D. 日常生活で欠かせない 必須スキル は軽度の支援ニーズの子ども向けである


答え:B 

解説: 「生活の質に不可欠なスキル」を最優先で扱う 。


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