刺激選好査定 Preference Assessment
- ABAスクールTogether

- 2月10日
- 読了時間: 5分
更新日:2月13日
ABA(応用行動分析)では、子どもが「やりたい」「続けたい」と思えるような 強化子を見つけることがとても重要です。 そのために行うのが 刺激選好査定(Preference Assessment)です。
刺激選好査定は、
子どもがどんな物・活動を好むのか
どれくらい好きなのか(優先順位)
強化子として機能しそうか を体系的に調べる方法です。
この記事では、刺激選好査定の代表的な6つの方法を、メリット・デメリットとともにわかりやすく紹介します。
1. 間接査定(Indirect Assessment)
インタビュー、チェックリスト、質問紙、アンケートなどを使って、保護者や教師から情報を集める
メリット
とても簡単
時間がかからない
好きそうなものの候補を絞れる
デメリット
主観的になりやすい
実際の好みとズレることがある
言語能力が必要な場合も
こんな時に便利 まずは「候補」を集めたいとき。
2. フリーオペラント(Free Operant)
環境にあるものを自由に選ばせる
方法: 子どもを自由に遊ばせ、どのアイテムをどれくらい触るかを観察する。
メリット
要求や指示がないのでストレスが少ない
言語スキルがなくてもOK
問題行動が起きにくい
デメリット
“たまたま一つだけ使った” → 他の好子を見逃す可能性
環境にある物しか評価できない
好みの順位(ヒエラルキー)が作りにくい
3. 単一刺激(Single Stimulus)
1つずつ提示して反応を見る
方法: アイテムを1つずつ提示し、触るかどうかを見る。
メリット
とてもシンプル
スキャン(見比べる)スキルが不要
デメリット
好きじゃなくても触る可能性(=偽陽性)
アイテムを取り上げる必要がある
4. ペア刺激(Paired Stimulus)
2つを同時に提示して選ばせる方法
方法: 2つのアイテムを同時に提示し、どちらを選ぶかを記録する。
メリット
シングルより精度が高い
好みの順位(ヒエラルキー)が作れる
デメリット
時間がかかる
位置バイアス(右ばかり選ぶ等)が出ることがある
好きな物でも選ばれない場合がある(偽陰性)
5. MSWR(Multiple Stimulus With Replacement)
選んだアイテムを戻す複数刺激
方法: 3つ以上のアイテムを提示し、選ばれたアイテムを 戻して 再度提示する。
メリット
効率的
“最も好きなもの”がわかりやすい
デメリット
選ばれなかったアイテムの情報が得られない
スキャンスキルが必要
6. MSWO(Multiple Stimulus Without Replacement)
選んだアイテムを戻さない複数刺激
方法: 3つ以上のアイテムを提示し、選ばれたアイテムを 取り除いて 再度提示する。
メリット
すべてのアイテムの順位がわかる
実用性が高い
デメリット
アイテムを取り上げると問題行動が出る可能性
最初に選んだものが“本当の1位”とは限らない
刺激選好査定
方法 | 特徴 |
間接査定 | まず候補を集めたい時に便利 |
フリーオペラント | 自然な選好を知りたい |
単一刺激 | シンプル |
ペア刺激 | 精度が高くヒエラルキーが作れる |
MSWR | 最も好きな物を効率的に把握 |
MSWO | 全アイテムの順位を知りたい時に最適 |
子どもの好みは日々変わるため、 定期的にアセスメントを行うこと が効果的な支援につながります。
【問題1】
放課後デイで、新しいおもちゃの導入を検討している。スタッフは、子どもが自由に遊べる環境を整え、特に声かけもせず、どのアイテムにどれだけ接触するかを10分間観察した。 この方法として最も適切なのはどれか?
A. 間接査定
B. フリーオペラント
C. 単一刺激
D. MSWR
答え:B
解説: 自由に選ばせ、接触時間を測る → フリーオペラント。自然な選好を把握する方法。
【問題2】
新学期に向けて強化子候補を集めたい先生が、保護者に「家でよく遊んでいる物」「最近ハマっている活動」などをアンケートで聞き取った。この方法として最も適切なのはどれか?
A. 間接査定
B. ペア刺激
C. MSWO
D. 単一刺激
答え:A
解説: アンケート・インタビューなど、行動を直接見ずに情報を集める → 間接査定。
【問題3】
ある児童に対して、スタッフが1つのおもちゃを提示し、「好きかどうか」を観察する手続きを複数アイテムで繰り返した。児童は提示されたおもちゃに触れるかどうかで選好を判断した。この方法として最も適切なのはどれか?
A. 単一刺激
B. ペア刺激
C. MSWR
D. フリーオペラント
答え:A
解説: 1つずつ提示して反応を見る → 単一刺激。
【問題4】
スタッフは、子どもに2つのアイテムを同時に提示し、どちらを選ぶかを記録した。これを全組み合わせで実施し、最終的に選好のヒエラルキーを作成した。この方法として最も適切なのはどれか?
A. MSWR
B. ペア刺激
C. MSWO
D. 間接査定
答え:B
解説: 2つずつ比較し、精度の高い順位づけが可能 → ペア刺激。
【問題5】
スタッフは6つのアイテムを同時に提示し、子どもが最初に選んだものを記録した。選んだアイテムは元の場所に戻し、再び6つの中から選ばせる手続きを繰り返した。 この方法として最も適切なのはどれか?
A. MSWR
B. MSWO
C. 単一刺激
D. フリーオペラント
答え:A
解説: 選んだアイテムを 戻す(With Replacement) → MSWR。 最も好きな物を効率的に把握できる。
【問題6】
スタッフは7つのアイテムを同時に提示し、子どもが選んだアイテムを取り除き、残りのアイテムから次の選択を続けた。最終的に全アイテムの順位が得られた。この方法として最も適切なのはどれか?
A. ペア刺激
B. MSWR
C. MSWO
D. 間接査定
答え:C
解説: 選んだアイテムを 戻さない(Without Replacement) → MSWO。 全アイテムの順位づけに最適。
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