模倣(Imitation)と観察学習(Observational Learning)
- ABAスクールTogether

- 2月8日
- 読了時間: 5分
更新日:2月13日
子どもが新しい行動を身につけるとき、
目の前で見た行動をそのまま“すぐにまねる”
見た行動を“あとで思い出して使う”
この2つは似ているようで、実はまったく異なる学習プロセスです。
ABA ではこれを、
模倣(Imitation)
観察学習(Observational Learning)
と区別して理解します。
どちらも発達に欠かせないスキルであり、支援の方向性にも大きく関わります。
1. 模倣(Imitation)とは?
見た行動を、その場ですぐにまねる学習。
模倣は、
モデル(お手本)が目の前にいる
「こうしてね」「まねしてね」などの合図(SD)がある
すぐに同じ動きを再現する
という特徴があります。
● 例
大人が手を振る → 子どももすぐに手を振る
先生が「こうしてね」とジャンプ → 子どももジャンプ
ダンスの振り付けを見て、その場でまねる
模倣は、即時性 と 正確な再現 がポイントです。
2. 観察学習(Observational Learning)とは?
見た行動を、あとで自分のタイミングで使う学習。
観察学習は、
その場でまねする必要はない
行動とその結果を“観察して理解する”
時間が経ってから、自分の場面で使う
という特徴があります。
● 例
兄がゲームの攻略方法を使っているのを見て、後日自分も同じ方法を使う
親が店員さんと交渉しているのを見て、後日自分も似た言い回しを使う
友だちが片付けをすると先生に褒められるのを見て、後で自分も片付ける
観察学習は、理解 → 記憶 → 応用 のプロセスが含まれ、より柔軟な行動につながります。
3. 模倣と観察学習の違い
観点 | 模倣(Imitation) | 観察学習(Observational Learning) |
行動のタイミング | すぐにまねる | 時間が経ってから使う |
必要な条件 | モデルが目の前にいる | モデルがいなくてもよい |
学習の焦点 | 動きを正確に再現 | 行動の意味・結果を理解して応用 |
例 | 先生の動きをその場でまねる | 兄の行動を見て後日まねる |
特徴 | 即時性・正確性 | 柔軟性・戦略性 |
4. 支援・教育でどう活かす?
● 模倣を育てたいとき
動作模倣の練習(拍手・ジャンプ・手を振るなど)
「まねしてね」「こうしてね」と明確な合図を出す
すぐに強化する(ほめる・好きなものを渡す)
模倣は、言語や遊びの発達の土台になります。
● 観察学習を育てたいとき
モデルとなる行動を見せる(大人・同年代の子)
行動の結果をわかりやすく示す(褒める・成功体験)
自然な場面での学びを大切にする
観察学習は、社会性・問題解決・自立スキルに大きく関わります。
まとめ
模倣と観察学習は、 「すぐにまねる」 と 「あとで使う」 の違いです。
模倣 → 即時的・正確な再現
観察学習 → 理解して応用する柔軟な学習
どちらも発達に欠かせないスキルであり、 支援の場面ではそれぞれの特徴を活かしたアプローチが必要です。
【問題1】
先生が「こうしてね」と言って両手を叩くと、子どもがその場ですぐに同じ動きをした。 この学習として最も適切なのはどれか。
A. 観察学習
B. 模倣
C. ルール支配行動
D. 自発的行動
答え:B
解説: モデルが目の前にいて、即時に再現している → 模倣。
【問題2】
兄がゲームの攻略方法を使っているのを見た子どもが、数日後に自分のプレイ中に同じ方法を使った。 この学習として最も適切なのはどれか。
A. 模倣
B. 観察学習
C. 連鎖行動
D. 反応般化
答え:B
解説: その場でまねしていない → 観察学習。
【問題3】
模倣に必ず必要な条件として最も適切なのはどれか。
A. 行動の結果を理解していること
B. モデルが目の前に存在すること
C. 行動を記憶して後で使うこと
D. 行動の意味を推測できること
答え:B
解説: 模倣は“今ここで”モデルを見て再現する学習。
【問題4】
観察学習の特徴として最も適切なのはどれか。
A. 行動の形を正確に再現することが中心
B. モデルの行動を即時にまねる必要がある
C. 行動とその結果を理解し、後で応用する
D. モデルが常に大人である必要がある
答え:C
解説: 観察学習は「理解 → 記憶 → 応用」のプロセスが含まれる。
【問題5】
次のうち、模倣ではなく観察学習の例として最も適切なのはどれか。
A. 先生がジャンプしたら、子どももすぐにジャンプした
B. ダンスの振り付けを見て、その場で同じ動きをした
C. 友だちが片付けをして褒められるのを見て、後で自分も片付けた
D. 大人が「まねしてね」と言った直後に子どもが同じ動きをした
答え:C
解説: 時間が経ってから行動を使っている → 観察学習。
【問題6】
観察学習を育てたいときの支援として最も適切なのはどれか。
A. 「まねしてね」と明確なSDを出す
B. モデルの行動の結果をわかりやすく示す
C. 行動を即時に強化する
D. 動作模倣の練習を繰り返す
答え:B
解説: 観察学習は“行動の結果”を理解することが重要。
【問題7】
模倣と観察学習の違いとして最も適切なのはどれか。
A. 模倣は行動の意味を理解する必要がある
B. 観察学習はモデルが必ず目の前に必要
C. 模倣は即時性、観察学習は時間をおいて使う
D. 観察学習は行動の形を正確に再現する必要がある
答え:C
解説: 模倣=即時、観察学習=後で使う、という時間軸の違いが本質。
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