外的動機付け 内的動機付け
- ABAスクールTogether

- 2 日前
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子どもの学習支援や行動支援の現場では、「ご褒美でやらせるのは良くないのでは」「内的動機付けを育てたい」という声をよく聞きます。
しかし ABA(応用行動分析)の視点では、外的・内的という区分は“やる気の種類”ではなく、行動を維持している強化子の種類の違いとして理解します。
そして ABA の実践で最も重要なのは、 外的動機付け(人工的な強化子)から始め、内的動機付け(自然な強化子)へ移行することです。
外的動機付け:人工的な強化子で行動を始める段階
外的動機付けとは、行動の結果として得られる外部の刺激が行動を維持している状態です。 ここで言う刺激とは、シール、ゲーム、スイーツ、ほめ言葉、注目、叱責の回避など、行動の“外側”にあるものです。
ABA では、こうした人工的な強化子は「行動を始めるためのスターター」として非常に有効だと考えます。
興味が薄い行動や、まだ習慣化していない行動は、自然な強化だけではなかなか始まりません。 そのため、まずは人工的な強化子を使って行動を引き出し、成功体験を積ませることが重要になります。
内的動機付け:自然な強化子で行動が続く段階
内的動機付けとは、行動そのものが強化子として働き、行動が維持されている状態です。 行動自体が楽しい、心地よい、達成感がある、集中すると落ち着く、といった感覚が強化として働きます。挨拶すると挨拶が返ってきて嬉しいから挨拶する、部屋が綺麗だと気持ちが良いから掃除をするなどです。
ABA では、これを「自然な強化子」や「自動的強化」と呼びます。 行動そのものが強化になるため、外部のご褒美がなくても行動が続きやすくなります。
ABA が理想とするのは「外的動機付け → 内的動機付け」への移行
ABA の実践では、外的動機付けと内的動機付けを対立させません。 むしろ、外発的動機付けは内発的動機付けへつなげるための橋渡しとして位置づけられています。
行動支援の理想的な流れは次のようになります。
一つ目は、人工的な強化子を使って行動を始めること。
二つ目は、自然な強化子が働くように環境を整えること。
三つ目は、最終的に行動そのものが強化子として機能し、外部のご褒美がなくても行動が続く状態を目指すことです。
例えば読書習慣をつけたい場合、最初は読んだらシールを渡し、次に好きな本を選べるようにし、最終的には読むこと自体が楽しくなる状態を目指します。
このように、外発的動機付けは「悪いもの」ではなく、行動を育てるための大切なステップです。
実践ポイント:人工的な強化子を“上手に使って”自然な強化子へつなげる
ご褒美は「やる気を奪う」のではなく、行動を育てるためのツールです。
外的強化は徐々にフェードアウトし、自然な強化が働くように環境を整えることが大切です。
子どもが「楽しい」「できた」と感じる瞬間を増やすことで、行動そのものが強化子になりやすくなります。
ABA の視点では、外的動機付け と内的動機付けは対立ではなく、連続的なプロセスとして扱います。
まとめ
外的動機付けは人工的な強化子で行動を始める段階であり、内的動機付けは自然な強化子で行動が続く段階です。
ABA では、外的動機付けから内的動機付けへ移行することが理想であり、外発的強化は行動を育てるための重要なステップです。


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