クライアントの尊厳 Client Dignity
- ABAスクールTogether

- 5月11日
- 読了時間: 3分
ABA(応用行動分析)は「行動を教える技術」と思われがちですが、 その前提には “人としての尊厳を守る” という大切な倫理があります。
ABAセラピストが必ず守るべき倫理項目のひとつが クライアントの尊厳 Client Dignityです。
これは、 支援を受ける人が、尊重され、選択し、プライバシーを守られながらサービスを受けられるようにすること を意味します。
この記事では、
Client Dignity の意味
守るための原則
具体例
NG例 をわかりやすく解説します。
■ Client Dignity とは何か
Client Dignity(クライアントの尊厳)とは、 クライアントを一人の人間として尊重し、権利・選択・プライバシーを保障することです。
ABAセラピストは、
力で従わせない
恥をかかせない
選択肢を奪わない
プライバシーを侵害しない
年齢相応の扱いをする
本人の意思を尊重する
家庭の文化・価値観を尊重する
といった倫理的配慮を常に求められます。
■ Client Dignity を守るための7つの原則
1. 選択の権利を保障する
ABAは「選ばせる支援」です。 選択肢があるだけで、尊厳は大きく守られます。
例:
「赤と青、どっちのカードからやる?」
「休憩は椅子とマット、どちらがいい?」
2. プライバシーを守る
問題行動や個人情報は慎重に扱います。
例:
問題行動の話を他の保護者の前でしない
記録は鍵付きの場所に保管
SNSに写真を載せない
3. 尊重した言葉遣いをする
命令口調・否定的な言葉・幼児語は避けます。
例:
「ダメ!」 → 「別の方法を試そう」
「ちゃんとしなさい」 → 「次はこうしてみよう」
4. 恥をかかせない
人前で叱責したり、問題行動を大声で指摘しない。
例:
他の子の前で「できない」と言わない
大声で注意しない
5. 年齢相応の扱いをする
年齢に合った教材・言葉・態度を使う。
例:
10歳の子に幼児向けの絵カードを使わない
年齢に合った強化子を選ぶ
*本人が好む場合は使用いただき問題ありません。基本的な方針として実年齢相応の扱いをする、という意味です。
6. 文化・価値観を尊重する
家庭の文化、宗教、言語、生活習慣を尊重する。
例:
食事のルール
宗教的な行事
家庭のしつけ方針
7. 本人の意思を尊重する
嫌がっているのに無理に続けない。 必要なら代替案を提示する。
例:
「続ける?休憩する?」
「これをやりたい?」
■ まとめ
Client Dignity(クライアントの尊厳)とは、 ABAセラピストが「人としての尊重」を最優先に支援するための倫理原則です。
選択の権利を保障する
プライバシーを守る
年齢相応の扱いをする
恥をかかせない
尊重した言葉遣いをする
本人の意思を尊重する
文化・価値観を尊重する
ABAの技術は、この「尊厳」の上に成り立っています。


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