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行動分析学の科学としての3つの目標(description / prediction / control)
ABA(応用行動分析)は、 「行動を変える技術」だけではなく、 行動を科学的に理解するための学問 です。 その科学としての目標は、次の3つに整理されています。 Description(記述) Prediction(予測) Control(統制) この3つは、行動を理解し、支援に活かすための“階段”のような関係になっています。 ① Description(記述) 行動を正確に“言葉とデータで表す”こと まず最初のステップは 記述(Description)。 行動を科学として扱うためには、 曖昧な表現ではなく、誰が見ても同じ意味になるように記述すること が必要です。 ■ 例: 「落ち着きがない」 → ×(主観的) 「授業中に席を離れた回数が10回」 → ○(客観的) ■ 記述の目的 行動を“見える化”する チームで共通理解を持つ データとして扱えるようにする 記述が曖昧だと、支援も曖昧になります。 ABA が“データに基づく支援”と言われるのは、この記述の段階を大切にしているからです。 ② Prediction(予測) “この条件なら、この行動が起き

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3月4日読了時間: 5分


単一事例デザイン(Single-Subject Design)
ABA(応用行動分析)では、 一人の行動が介入によってどう変化したか を丁寧に追うために 単一事例デザイン(Single-Subject Design) がよく使われます。 単一事例デザインは、 ベースライン(介入前) 介入(Treatment) の2つの段階を比較しながら、 介入の効果を科学的に検証する方法 です。 集団平均ではなく、 その子自身の変化 を見られるのが最大の特徴です。 単一事例デザインが大切にしている3つのポイント 単一事例デザインが成立するためには、次の3つが欠かせません。 ① グラフによる視覚的分析(Visual Analysis) データは必ずグラフ化し、 傾向(Trend) 水準(Level) 変動(Variability) 即時効果(Immediacy) などを視覚的に確認します。 ② 安定したデータが集まるまで繰り返し測定(Repeated Measurement) ベースラインが安定しないと、 介入後の変化が“本物”かどうか判断できません。 ③ 交絡変数を排除するデザイン(Control of Confoundin

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3月4日読了時間: 5分


ベースライン・ロジック(Baseline Logic)
ABA(応用行動分析)の研究や実践でよく使われるのが 単一事例デザイン(Single-Subject Design) です。 このデザインを成立させるための中心的な考え方が ベースライン・ロジック(Baseline Logic)。 ベースライン・ロジックは、次の3つの要素で構成されています。 Prediction(予測) Replication(反復) Verification(検証) この3つがそろうことで、 「介入の効果が本物かどうか」を科学的に判断できるようになります。 なぜベースラインが必要なのか? 介入を始める前に、 その行動が“何もしなかったらどうなるのか” というデータを集める必要があります。 これが ベースライン(Baseline)。 ベースラインが安定していないと、 介入後の変化が「介入の効果なのか」「自然な変動なのか」が判断できません。 そのため、ABA では ベースラインが安定するまで次の条件に進まない というルールがあります。 ベースライン・ロジックの3つの要素 ここからは、画像にあった3つの要素を、現場で使えるレ

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3月4日読了時間: 5分


PBIS Tier 3 ポジティブ行動支援(学校)
Tier 3 は、 Tier 1・Tier 2 だけでは行動が安定しない子どもに対して行う、個別で集中的な支援レベル です。 対象となるのは、学校全体の 約3〜5%。 高頻度・高強度の問題行動がある 学習や友人関係、学校生活に大きな影響が出ている 単発の指導や注意では改善が難しい といった子どもに対して、 「その子専用の支援パッケージ」を組むイメージ です。 Tier 3 支援の大きな特徴 個別化(Individualized):一人ひとりに合わせた支援 集中的(Intensive):頻度・密度の高い支援 機能に基づく(Function-based):行動の“理由”に合わせた支援 多職種・多機関連携(Team-based):学校+家庭+専門職で支える ① 機能的行動アセスメント(FBA)から始める Tier 3 のスタート地点は、 機能的行動アセスメント(FBA:Functional Behavioral Assessment) です。 「なぜその行動が起きているのか?」 「その行動は、子どもにとって何の役に立っているのか?」 を、データと観察か

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3月4日読了時間: 6分


PBIS Tier 2 ポジティブ行動支援(学校)
Tier 2 は、 Tier 1 だけでは行動が安定しにくい子どもに、追加の支援を提供する段階 です。 対象となるのは、学校全体の 約10〜20%。 特徴は次の通りです。 個別ではなく 小集団(グループ) で行う すべての子どもに必要なわけではない Tier 1 のルール・強化をベースに“追加の支援”を重ねる データに基づいて対象児を選ぶ 早期介入で Tier 3 への移行を防ぐ Tier 2 は、 「困り始めた段階で早めに支える」 という、予防的で優しいアプローチです。 Tier 2 の中心となる支援の種類 Tier 2 には、学校でよく使われる代表的な支援があります。 ここでは、実践で最も効果が高いものを詳しく紹介します。 ① チェックイン・チェックアウト(CICO) CICO は、Tier 2 の中でも最も広く使われている方法です。 ■ 仕組み 朝、担当の先生と「今日の目標」を確認(Check-in) 1日の中で教師が行動をチェック 帰りに担当の先生と振り返り(Check-out) 家庭にも共有して一貫した支援を行う ■ 目的...

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3月4日読了時間: 5分


PBIS Tier 1 ポジティブ行動支援(学校)
PBIS Tier 1 は、 すべての児童生徒・すべての教職員・すべての場面 を対象にした、学校全体の行動支援です。 目的はとてもシンプル。 問題行動を減らすのではなく、望ましい行動を“学校文化として育てる”こと。 Tier 1 がしっかり機能すると、 学校全体の約80%の児童生徒は追加支援なしで安定した行動が身につきます。 Tier 1 の中心となる5つの要素 Tier 1 は、ただ「褒める」だけではありません。 学校全体で一貫した仕組みをつくることが重要です。 ① 学校全体で共通の行動期待(Expectations)をつくる 学校全体で 「どんな行動を大切にするか」 を明確にし、すべての場面で共有します。 例: Respect(尊重) Responsibility(責任) Safety(安全) これを「3つの約束」などにして、 廊下・教室・校庭・トイレなど、場面ごとに具体化します。 例: 廊下:走らない、静かに歩く 教室:手を挙げて発言する 校庭:順番を守る ② 行動期待を“教える”時間をつくる(Explicit Teaching) PB

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3月4日読了時間: 5分


PBIS ポジティブ行動支援(学校)
学校での行動支援というと、 「問題行動が起きたら注意する」「ルールを破ったらペナルティを与える」 といった対応を思い浮かべる方も多いかもしれません。 しかし PBIS(Positive Behavioral Interventions and Supports)は、 弱化ではなく、望ましい行動を増やすことに焦点を当てた学校全体の支援システム です。 PBIS の考え方はとてもシンプル。 良い行動を強化すれば、良い行動が増える。 弱化を中心にすると、行動は改善しにくい。 ABA(応用行動分析)の原理をベースに、 学校全体で一貫した行動支援を行う仕組みです。 PBIS は3つの層(Tier)で構成されている PBIS は、すべての児童生徒を同じ方法で支援するのではなく、 必要に応じて支援のレベルを変える「三層構造」 を採用しています。 Tier 1:一次予防(Primary Level) 学校全体を対象にした“全員向け”の支援 Tier 1 は、 学校全体で共通のルール・期待される行動・強化の仕組みを整える段階 です。 例: 「あいさつをする」「順番

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3月4日読了時間: 4分


セレクショニズム(Selectionism)
ABA(応用行動分析)の大きな土台となっているのが 「セレクショニズム(Selectionism)=選択による進化の考え方」 です。 セレクショニズムとは、 行動が「続く」「変わる」「消える」のは、その人が経験した結果によって“選ばれる”から という考え方。 つまり、 役に立った行動は残る 役に立たなかった行動は減る 生き残るために必要な行動は強化される という、非常にシンプルで自然な仕組みです。 ABA はこの考え方をもとに、 「なぜその行動が続くのか?」 「どうすれば望ましい行動が増えるのか?」 を理解していきます。 セレクショニズムには3つの種類がある ABA では、行動が“選ばれる”仕組みを次の3つに分類します。 個体レベル(Ontogenic Selectionism) 種レベル(Phylogenic Selectionism) 文化レベル(Cultural Selectionism) ひとつずつ、わかりやすく見ていきましょう。 ① 個体レベルの選択(Ontogenic Selectionism) その人の経験によって行動が選ばれる

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3月4日読了時間: 4分


NET ネット 自然環境での指導
ABA(応用行動分析)には、 スキルを確実に教えるための DTT(不連続試行法) のような構造化された方法があります。 一方で、 学んだスキルを実生活で使えるようにするための方法 として重要なのが NET ネット(Natural Environment Teaching:自然環境での指導) です。 NET は、 机上ではなく、生活の中で ABA を使って学ぶ方法。 家庭 学校 公園 買い物 遊びの中 日常の家事 こうした自然な場面でスキルを教えることで、 子どもは「学んだことを生活で使える」ようになります。 NET の特徴:自然な場面で、自然な動機づけを使う NET の最大の特徴は、 自然な動機づけ を活かすこと。 たとえば… おやつがほしい → 「ちょうだい」を学ぶ 公園で遊びたい → 靴を履く練習につながる 洗濯物を片づけたい → 分類(sorting)の練習になる このように、 子どもが“今やりたいこと”を学習のきっかけにする のが NET です。 おもちゃの片づけで「カテゴリー分け」 ■ 活動 遊び終わったおもちゃを 車 ブロック ぬいぐ

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3月4日読了時間: 4分


般化(Generalization)
ABA(応用行動分析)でスキルを教えるとき、 「できるようになった!」 という瞬間はとても嬉しいものです。 しかし、実はそこで終わりではありません。 どんなスキルも、 教室やセラピー室だけでできても、日常生活で使えなければ意味がない というのが ABA の基本的な考え方です。 そこで重要になるのが 般化(Generalization) です。 般化とは? 般化とは、 人工的・練習用の場面で学んだスキルを、自然な環境でも使えるようになること を指します。 たとえば… セラピー室では「ちょうだい」と言える → 家でも言えるようになる → 公園でも言えるようになる このように、 学んだスキルが“本物の生活”に広がっていくこと が般化です。 なぜ般化が大切なのか? 理由はとてもシンプルです。 ● 実生活で使えなければ、スキルとして成立しないから 教室でできても、家でできなければ困ってしまいます。 ● 支援が終わったあとも自立して使えるようにするため 般化ができると、支援がなくてもスキルを維持できます。 ● 子どもの「できた!」が生活全体

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3月4日読了時間: 6分


行動カスプ(Behavioral cusp)とピボタル行動(Pivotal behavior)
行動カスプ(Behavioral cusp)とは? 行動カスプとは、 ある行動を習得することで、その人の世界が一気に広がる現象 のことを指します。 単に「できることが増える」というだけではなく、 新しい環境・新しい経験・新しい強化子にアクセスできるようになる という、大きな変化をもたらす行動のことです。 Rosalez-Ruiz & Baer(1997)は、行動のカスプを次のように説明しています。 新しい行動を学ぶことで、これまでアクセスできなかった環境や強化子、条件、場面に触れられるようになる現象。 つまり、 「その行動を覚えた瞬間、人生の選択肢が一気に増える」 そんな行動のことです。 行動カスプの例:赤ちゃんのハイハイ 赤ちゃんがハイハイを覚えると、 行ける場所が増える 触れられるものが増える 新しい経験が増える これらはすべて、ハイハイという行動が“世界を広げた”結果です。 まさに行動のカスプの典型例です。 行動カスプの例:子どもが「文字を読む」ことを覚えたとき 子どもが「文字を読む」ことを覚えると、彼の世界は一気に広がります

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3月3日読了時間: 6分


科学の6つの態度(Six Attitudes of Science)
ABA(応用行動分析)を学んでいると、「科学の6つの態度」という言葉を目にすることがあります。 これは、行動分析だけでなく、科学全般を支える“基本的な姿勢”のことです。 行動分析学の教科書として有名な Cooper, Heron, & Heward(2020) でも、この6つの態度の重要性が強調されています。 では、科学を科学たらしめる「6つの態度」とは何でしょうか。 ひとつずつ、日常の例も交えながら紹介します。 科学の態度1. 決定論(Determinism) ― 行動には必ず理由がある 科学の出発点は、「物事には原因がある」という考え方です。 行動分析では、 「その行動が起きたのは、必ず何かの環境要因が影響している」 と考えます。 たとえば、子どもが急に走り出したときも、 ・楽しいものを見つけた ・逃げたい状況だった ・注目を引きたかった など、背景には必ず理由があります。 科学の態度2. 経験主義(Empiricism) ― 観察できる事実を大切にする 科学は「見えるもの」「測れるもの」を扱います。 ABA でも、 ・行動を数える ・時間を

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3月3日読了時間: 4分


行動分析学の4つの領域
ABA(応用行動分析)を学んでいると、「行動分析学には4つの領域がある」という話を耳にすることがあります。 しかし、専門用語が多くて少しとっつきにくいと感じる方も多いかもしれません。 そこで今回は、行動分析学を構成する4つの領域を、できるだけわかりやすく紹介します。 4つの領域とは? 行動分析学は、大きく次の4つに分けられます。 行動主義(Behaviorism) 実験行動分析(EAB) 応用行動分析(ABA) 行動分析に基づく実践(Practice) この4つは、役割も目的も少しずつ異なりますが、すべてがつながり合って、今の ABA の実践を支えています。 1. 行動主義:行動をどう捉えるかという“哲学” 行動主義は、行動分析学の土台となる考え方です。 「行動は観察できるものに基づいて理解する」 「行動には必ず原因がある」 といった哲学的な視点を提供します。 理論と哲学が中心なので、扱う範囲はとても広い一方、実験データがない部分も含むため、精密さは高くありません。 2. 実験行動分析(EAB):行動の“基本原理”を明らかにする研究 EAB...

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3月3日読了時間: 5分


ABAの歴史
ABA(Applied Behavior Analysis/応用行動分析)は、行動を科学的に理解し、より良い行動を増やすための実践的な学問です。 言語、コミュニケーション、ソーシャルスキル、セルフヘルプ、安全スキルなど、日常生活に欠かせない力を育てるために、世界中で活用されています。 今回は、ABA がどのように発展してきたのか、その歴史をわかりやすく紹介します。 ABA のはじまり: 行動を“科学”として見る視点(1897〜1930年代) ABA のルーツは、19世紀末の心理学研究にさかのぼります。 1897年:イワン・パブロフが古典的条件づけを研究 1913年:ジョン・B・ワトソンが「行動主義」を提唱 1924年:ワトソンが著書『Behaviorism』を出版 「行動は観察できる」「行動には法則性がある」という考え方が、この時期に形づくられました。 スキナーによる行動分析の基盤づくり (1930〜1950年代) ABA の発展に欠かせないのが B.F. スキナー です。 1938年:『Behavior of Organisms』を出版 195

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3月3日読了時間: 4分


アセスメント ABC記録(ABC recording)
ABC記録とは?行動の“なぜ”を見つけるための基本ツール 行動支援の現場でよく使われる「ABC記録」。 これは、子どもの行動をただ“見る”だけでなく、行動が起きる前後の流れを整理して、行動の理由(機能)を考えるための方法です。 行動には必ず理由があります。 「どうしてこの行動が起きたのか」を理解できると、支援の方向性がぐっと明確になります。 ABC記録の基本:A・B・Cとは? ABCは次の3つの頭文字です。 A:Antecedent(先行事象) 行動が起きる直前に何があったか。 例:大人が「片づけてね」と声をかけた、友だちにおもちゃを取られた、課題が難しかった…など。 B:Behavior(行動) 実際に起きた行動そのもの。 例:泣く、叫ぶ、逃げる、叩く、座り続ける、手を挙げる…など。 C:Consequence(結果) 行動の直後に起きたこと。 例:大人が手伝った、課題が中断した、注目が集まった、おもちゃが戻ってきた…など。 この3つをセットで記録することで、行動のパターンが見えてきます。 ABC記録 2つのタイプ ABC記述記録(ABC na

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3月3日読了時間: 6分


ABA 7つ次元(7 Dimensions)
Baer、Wolf、Risley(1968)は、Journal of Applied Behavior Analysis(JABA) に「Some Current Dimensions of Applied Behavior Analysis」 という論文を発表し、ABAを特徴づける7つ次元を示しました。 これらの7つ次元は、行動分析家の間で長く大切にされ、ABAの基盤であり、核心となる価値観として扱われています。 ABAの7つ次元 Analytic(分析的) Applied(応用的) Behavioral(行動的) Conceptually systematic(概念的体系性) Effective(効果的) Generality(般化性) Technological(技術的) 次元1. Applied(応用的) 実際の生活に役立つ行動に焦点を当てること。 対象者本人や家族、支援者にとって“意味のある行動”を扱うという姿勢です。 例 片づけができるようになる 授業中に座っていられる 自分の気持ちを言葉で伝えられる 次元2. Behaviora

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2月28日読了時間: 4分


刺激性制御(stimulus control)
ABA を学ぶと必ず出てくる概念が 刺激性制御(stimulus control)。 専門的に聞こえますが、実は私たちの生活のあらゆる場面で起きている、とても身近な現象です。 この記事では、刺激性制御の基本から、関連する現象(過度選択性・マスキング・オーバーシャドウイングなど)まで、日常例を交えてわかりやすく紹介します。 刺激性制御(stimulus control)とは? ある行動が、特定の刺激(SD:弁別刺激)の存在下で起こりやすくなることを指します。 例 テレビがついている(SD)→ テレビ番組を見る行動が起こりやすい 本が置いてある(SΔ)→ テレビ番組を見る行動は起こらない ABA では、SD のときに行動を強化し、SΔ のときには強化しない「弁別訓練」を通して、行動を適切な刺激のもとで起こせるようにしていきます。 誤った刺激に反応してしまう「誤った刺激性制御」Faulty Stimulus Control 本来関係のない刺激に行動がコントロールされてしまう状態です。 例 課題の内容ではなく、先生の服の色で答え方が変わる プリントの“折

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2月28日読了時間: 5分


複合強化スケジュール(Compound Schedules)
ABA(応用行動分析)では、 行動が強化されるタイミングや条件を 強化スケジュール と呼びます。 その中でも、 複数のスケジュールが同時・交互・連続して働くもの を 複合強化スケジュール(Compound Schedules) といいます。 複合スケジュールは、 行動が複数の条件に左右されるとき 現場で複雑な行動を扱うとき トークンや課題の流れを設計するとき にとても役立ちます。 ここでは、代表的な7つの複合スケジュールをわかりやすく解説します。 ① 同時スケジュール(Concurrent Schedule) 複数の行動に“同時に別々のスケジュール”が働く 同時スケジュールでは、 2つ以上の行動に対して、別々の強化ルールが同時に存在 します。 ■ 例 ワークシートを解く → 30秒休憩 先生に唾を吐く → 15分タイムアウト 子どもは どの行動を選ぶか を自分で決めます。 選択行動の研究でよく使われるスケジュールです。 ② 多重スケジュール(Multiple Schedule) “刺激によって切り替わる”複数のスケジュール 多重スケジュールでは、

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2月28日読了時間: 7分


正の強化・負の強化・正の弱化・負の弱化
ABA(応用行動分析)では、 行動が増えるのか、減るのかを説明するために 4つの基本原理 を使います。 正の強化(Positive Reinforcement) 負の強化(Negative Reinforcement) 正の弱化(Positive Punishment) 負の弱化(Negative Punishment) 名前が似ているため誤解されがちですが、 実はとてもシンプルなルールで成り立っています。 まずは大原則:“正・負”は良い悪いではなく、加える/取り除く の意味 正(Positive)=何かを加える 負(Negative)=何かを取り除く そして、 強化(Reinforcement)=行動が増える 弱化(Punishment)=行動が減る この2つを組み合わせるだけで理解できます。 ① 正の強化(Positive Reinforcement) 行動のあとに“良いことが加わり”、行動が増える 最もよく使われる原理です。 ■ 例 宿題をしたら褒められた → 次も宿題をする 片づけをしたらシールがもらえた → 片づけが増える 「ありがとう

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2月28日読了時間: 5分


集団随伴性(Group Contingency)
学校や療育、学童など「集団」で行動を整えたい場面は多くあります。 そんなときに役立つのが 集団随伴性(Group Contingency) です。 集団随伴性とは、 複数の人の行動を、強化(reinforcement)や弱化(punishment)のルールでまとめて管理する方法 のこと。 クラス全体の雰囲気を整えたり、協力行動を促したり、 個別支援と組み合わせることで、行動改善がスムーズに進むことがあります。 ABA では、集団随伴性を次の3種類に分けて考えます。 依存型(Dependent Group Contingency) 独立型(Independent Group Contingency) 相互依存型(Interdependent Group Contingency) ひとつずつ見ていきましょう。 ① 依存型集団随伴性(Dependent Group Contingency) “特定の子の行動” に集団全体の結果が依存する 依存型は、 集団全体のごほうびが、特定の子(または少数)の行動にかかっている という仕組みです。 例: 「今

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2月28日読了時間: 5分
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